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2009年3月 アーカイブ

2009年3月 2日

ハチゴロウの戸島湿地で産卵

 2月28日、豊岡市城崎町戸島の「ハチゴロウの戸島湿地」内の巣塔に卵(1つ)が産まれていることが分かりました。
 
 コウノトリ湿地ネット(コウノトリが餌を採る湿地をつくったり、コウノトリの観察をしている団体)のメンバーが、ハチゴロウの戸島湿地の南東の山に登って確認されました。

 産卵したペアは、J391(平成16年生まれのオス、平成19年放鳥)とJ294(平成13年生まれのメス、平成17年放鳥)です。

 このペアは昨年も同じ場所で産卵、子育てし、3羽のヒナを巣立ちさせました。

 これから、2つめ、3つめ、、、の卵が産まれ、それらが順調に孵化・生育することを期待しています。(写真提供:兵庫県立コウノトリの郷公園)

2009年3月 9日

【生産者インタビュー①】畷悦喜さん(その1)




家の前の田んぼに立つ畷さん。この近くにもコウノトリが来るという。

 農薬や化学肥料をできるだけ使わず、生き物と同時に美味しいお米を育む「コウノトリ育む農法」。現在、148戸の農家がJAたじまコウノトリ育むお米生産部会員として、このお米作りに取り組んでいます。そもそも、この農法ができるまでに試験的に取り組んだのは平成14年。普及センターの指導のもと、コウノトリの郷公園のある豊岡市祥雲寺で始まりました。平成17年には「コウノトリ育む農法」が確立され、平成18年、この農法に取り組む人たちが集まり、「JAたじまコウノトリ育むお米生産部会」が設立されました。
 今回は、豊岡市祥雲寺で、毎日コウノトリを身近に感じながらお米作りに精を出す、JAたじまコウノトリ育むお米生産部会の部長、畷悦喜(なわて・えつよし)さんにお話をうかがいました。

―――この農法の特徴は?
大きく分けると三つあると思います。
①水管理(深水管理や冬期湛水等で雑草を抑制し、田んぼの中の生き物を育てる)
②安全・安心(減化学肥料・減農薬、または、無化学肥料・無農薬で栽培)
③生き物が住みやすい田づくり(魚道を設置することで、魚等の生き物が田んぼに出入りできる)
この農法を紹介するとき、よく言っている言葉があります。
田んぼの良し悪しは、住む生き物が決めてくれる。
米の良し悪しは、消費者が決めたらよい。
取り組みの評価は、舞い降りてくるコウノトリが決めてくれる。


・・・畷さんのインタビューの続きは、来週アップします・・・

2009年3月12日

2羽の赤ちゃん誕生


 
 3月12日午前9時48分、豊岡市百合地の巣塔で2羽のヒナが孵化していることが分かりました。

 前日にJ228(母親)が卵の殻を巣の外に捨てていたので、兵庫県立コウノトリの郷公園の研究員が高所作業車で確認したものです。

 また、残りの4つの卵も無事であることが分かり、今後の孵化が期待されます。
 
 ヒナの両親(J228(平成10年産まれのメス)とJ275(平成12年産まれのオス)・いずれも平成18年に河谷放鳥拠点から放鳥)は3年連続の子育てです。
 がんばれ!!   (写真提供:兵庫県立コウノトリの郷公園)

2009年3月16日

【生産者インタビュー①】畷悦喜さん(その2)

先週に引き続き、「コウノトリ育むお米」を栽培されている、JAたじまコウノトリ育むお米生産部会の部長、畷悦喜(なわて・えつよし)さんのインタビューをご紹介します。




畷さんの住む祥雲寺には、コウノトリ郷公園があります(写真左側)。秋、稲がたわわに実っている祥雲寺の風景です


―――コウノトリは近くまで降りてきますか?
時々、家の前の田んぼ等に降りている姿を見かけます。見かけると、「ああ、おるおる」と、今では当たり前の風景だなぁ。


―――JAたじまコウノトリ育むお米生産部会ではどんな取り組みをしていますか。
新規でコウノトリ育むお米を栽培していこうという人が多いので、田んぼを前にした現地での研修会を重点的に行っています。会員さんには、とにかく、栽培暦(使用する肥料、栽培方法などが書かれているもの)どおりに栽培することと、ベテランによる技術指導で品質の向上を呼びかけています。


―――お米作りをする上でのこだわりは?
やはり、量より質。おいしいなぁといわれる米づくりを大切にしたい。田んぼやお米はよう知っていて、肥料や水管理等やることだけして、ほかはほったらかしにしていると、それなりに育つ。でも、田んぼを巡回して声をかけてやると、「もう少し肥料がほしいなぁ」など必要としていることが分かり、田んぼやお米は応えてくれるもの。愛情を持って見て周り、田んぼやお米と対話していくことがこだわりかな。


―――昨年のお米作りの様子と、来年度に向けて、お米作りへの意気込みを聞かせてください。
昨年はコウノトリ育む農法の無農薬タイプを8反、それからアイガモ農法で2反6畝、作りました。無農薬タイプは雑草対策が一番大変で、昨年は少し雑草が大きくなり、除草機で雑草を取ったりと、手間がかかりました。今年は、雑草が生えても手の届く範囲の7反をコウノトリ育む農法の無農薬タイプで栽培したいと思っています。コウノトリ育む農法に新たに取り組む方が多く、視察にこられることも多いので、人に薦められるような農業をこころざしていきたい。

―――このブログをご覧の皆様にメッセージをどうぞ。
コウノトリ育む農法に取り組む生産者が増えると、コウノトリのえさも増えてコウノトリも増える。そして環境もよくなっていくと思う。コウノトリが住める田んぼづくりに努力しているお米をぜひ、食べてください。


・・・今後、様々な部会員のみなさんのインタビューを掲載していきたいと思いますので、お楽しみに・・・

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