みんなで農地守ろう 竹野南16集落が営農組合を設立

180131takeno1.jpg 豊岡市竹野町南地区の全16集落が竹野南営農組合をつくりました。地区内の農家や農地所有者らが助け合いながら、農地を守り活力ある地域づくりを進めます。1月31日に竹野南地区コミュニティセンターで開いた設立総会で、岡田隆男さんが組合長に就任。豊岡市内では集落単位の営農組合が多い中、小学校区での広域な営農組合の発足は例がないそうです。

 竹野町南部に位置する南地区は、豊岡市立竹野南小学校区にあたる16集落からなります。平成29年4月1日現在の人口は1036人、同校児童数は24人、65歳以上が占める割合は約4割。少子高齢化が進んでいます。担い手不足もあり、地区内に約120haある水田のおよそ半分が転作地や耕作放棄地となっています。

 地域運営組織の設立に向けた話し合いの中で、増加する耕作放棄地への対策が課題に挙がりました。平成28年10月に研究会を立ち上げ、組織づくりの検討に向けて動き出しました。地域の営農に関するアンケートを全戸に実施し、住民の意見を聞きながら検討してきました。組合には103人が加入。組合では農地を管理できなくなった組合員に農地の利用を希望する組合員を紹介する制度、組合員オペレーターが田植えや稲刈りなどの農作業を受託する仕組みなどをつくります。

 総会には委任状を含む組合員85人のほか、JA職員や行政関係者らが出席。規約案や事業計画案など3議案をすべて原案通り承認しました。岡田組合長は、「戦後に生まれた団塊の世代も数年で後期高齢者となり、対策はまったなしの状況。これからも組合員の意見を取り入れながら一丸となって農地の保全と地域の活性化に取り組みたい」と決意を話しました。