「フクノハナ」一層の普及拡大へ 総会で確認
出石フクノハナ生産部会は3月7日、出石支店で通常総会を開き、新年度の事業計画を確認しました。平成30年度は、産地銘柄として全国で唯一、出石町で栽培する酒造好適米「フクノハナ」のさらなる普及と品質の向上に努めることを確認しました。
フクノハナは昭和48年に出石町で栽培が始まりました。麹にすることが困難などから栽培中止の話しもありましたが、酒造技術を確立していた石川県金沢市の酒造会社の福光屋の熱意で生き延びた品種です。63年に福光屋との契約栽培が始まり、昨年30周年を迎えました。
29年度は85人が約100haで栽培。6月の低温や8月の日照不足で生育が心配されましたが、計画を上回る約480tを集荷しました。30年度もこれまで通り栽培講習会を開いて生産者のさらなる技術の向上を図ります。また、地元小学校での食育活動や同部女性部によるフクノハナの米粉のPR活動などにも力を入れます。
総会には部員、行政やJA職員ら約60人が出席。29年度の事業報告と決算、30年度の事業計画と予算の2議案を審議し、原案通り承認しました。福光屋から、29年産米は例年並みの粒の大きさで整粒歩合が良く、良質な酒に仕上がったことが報告されました。吉田準一部会長(写真)は、「昨年は大きな節目を迎えた。これからも酒屋に信頼される産地を目指し、良質な米づくりに部員一同で取り組みたい」と話しました。