香住ナシ 授粉作業が最盛
ナシの栽培が盛んな美方郡香美町香住区では、特産「香住ナシ」の授粉作業が最盛期を迎えています。気象庁によると、3月中旬以降に移動性高気圧に覆われて、全国的に気温が上昇。同区でも好天が続き、花の開花が早まった結果、平年より一週間ほど早い作業となりました。作業は4月中旬まで続く見込みです。
ナシの授粉作業は天気と時機が重要です。気温が15℃以下だと授粉不良を起こしたり、強風や雨は花粉を落としてしまいます。また、適期に授粉しないと着果率が落ちてしまいます。公益社団法人美方郡広域シルバー人材センターが管理する同区守柄にあるナシ園では、センターの会員らが向こう数日間の天気を考慮し、4月10日から授粉作業を開始しました。棒の先端の綿毛に花粉を付けて、ナシの花房一つ一つに丁寧に授粉しています。
会員の田淵文雄さん(写真)は、「手作業で大変だが、消費者のためを思うと精が出る。今後もしっかりと栽培管理を行い、おいしい香住ナシを消費者に届けたい」と話していました。
同区内では、48戸のナシ生産者が品種「二十世紀」を中心に「新興」や「王秋」などを栽培しています。地元や京阪神の市場、贈答用として全国に発送しているほか、3年前から沖縄への出荷も始めています。