酒米「フクノハナ」無農薬栽培 作付面積拡大

 出石フクノハナ生産部会は3月6日、出石支店で通常総会を開き、新年度の事業計画などを決めました。次年度は産地銘柄として全国で唯一、豊岡市出石町で栽培する酒造好適米「フクノハナ」の無農薬栽培の増産や普及活動を強化します。

 

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 部会では栽培契約を結ぶ金沢市の酒造会社・福光屋の要望に応え、次年度は昨年比約4.5倍の5.8haで無農薬栽培に取り組み、600袋の出荷を目指します。

 また2月に結成した女性部は、フクノハナの米粉を活用した普及活動に乗り出します。町内の小学校に出向いて調理指導をしたり、直売所で販売促進活動なども計画。3月15日にはファーマーズマーケット「たじまんま」(豊岡)で、フクノハナの米粉で作った菓子の試食を用意し、米粉やフクノハナを原料にした日本酒などをPRします。

 総会には部会員や同社員、行政やJA職員ら約50人が出席。次年度の事業計画など4議案を審議し、原案通り承認しました。任期満了に伴う役員改選で、吉田準一部会長を再任しました。 

 吉田部会長は「昨年は天候不順で出荷量が計画を下回った。気持ちを新たに、生産者一丸となって酒造会社の要望に応えていきたい。女性部とともにフクノハナのPRにも力を入れたい」と意気込んでいます。福光屋の生産本部主任研究員、上松昇次長は「今年産は整粒歩合が高くいい酒に仕上がっている。近年、消費者の有機商品への関心が高まっている。無農薬栽培の同米を原料にした酒の商品化のめどがついた。楽しみにしてほしい」と話しました。