春の香りを味わって 一足早く出荷始まる
JAたじま管内の豊岡市但東町で、特産の緑化ウド「山うど」の出荷が2月17日から始まりました。独特の香りが特徴の「山うど」は、同JAの但東町野菜生産組合山うど部会の9農家がビニールハウスなどを利用して栽培に取り組んでいます。例年より1週間ほど遅い初出荷で、やや小ぶり傾向ですが生育は良好です。作業は4月下旬まで続き、JAを通して、豊岡市内や京阪神の市場などへ例年並みの約1800箱(1箱2㎏)の出荷を見込んでいます。
同部会が生産する「山うど」は、山野に自生するものより癖が少なく柔らかいのが特徴です。茎、皮、葉の全てが食べられます。春に水田に植え付けたウドの根株を秋に掘り起こし、冬にハウス内に作った床に伏せ込みます。もみ殻を敷き詰め電熱線で温度管理をし、芽を出させます。約40㎝になれば専用の刃物で収穫します。
同組合の主力品目はピーマンです。組合員らはその農閑期の仕事の一つとして、ウドや実エンドウ、サトイモを栽培しています。井上吉信さん(71)もその一人です。56歳で早期退職し、水稲やピーマンの栽培を始めました。13年前からウド、2年前からサトイモを栽培しています。今季は500株を1月に伏せ込み、初日の17日は11箱を出荷しました。井上さんは「品質は良好。皮ごと食べることができるので、酢の物や天ぷら、きんぴらなどがお勧め。春の味覚を多くの人に味わってほしい」と話しました。
同JAでは、幅広い消費者に但馬の特産品を手軽に購入してもらおうと「たじまんまオンラインショップ」を開設しています。今後出荷量が増える3月中旬までに「山うど」も、オンラインショップでの販売を始める予定です。