香住なしの学校2期生入学 産地維持へ前進
香美町やJAたじまの香住果樹園芸組合などでつくる香美町新規就農者育成・定着推進協議会は4月5日、梨農家を育てる「香住なしの学校」2期生の入学式を開きました。昨年に引き続き2人目の入学で、新たな担い手確保が順調に進んでいます。同協議会では今後も受け入れ体勢を整え、県下一の梨産地として生産量の維持・拡大を目指します。
同町香住区では1929年に梨「二十世紀」の栽培が始まりました。最盛期には生産者280戸・120haで生産しピークを迎えたが、生産者の高齢化と後継者不足で、現在は38戸・約13haまで減少。産地縮小に歯止めをかけるため昨年、同協議会が発足しました。
「香住なしの学校」は、地元農家から梨の栽培方法が学べます。2期生の講師は同組合の駒居勝組合長が務め、25aの研修園で、研修生は収穫や防除など梨の栽培の指導を受けます。期間中は就農準備金として年間150万円の支援が受けられるほか、生産された梨はJA出荷ができることなど、農地や資金繰り、販路に関して全面的なバックアップが受けられるのが魅力。卒業後には新規就農者として定着してもらうことが目標です。
入学式には同協議会の関係者ら約20人が参加。2期生となる長野県出身の宮川司さん(写真・中央)は「この制度があったから梨農家として一歩が踏み出せた。情熱を持って取り組みたい」と力強く誓いました。