「朝倉さんしょ」収穫で農福連携 労働力支援で生産規模拡大目指す

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 JAたじまは、兵庫県但馬県民局朝来農林振興事務所と連携して、JA特産の実サンショウ「朝倉さんしょ」の収穫作業を、福祉施設の作業員に委託する農福連携事業を行いました。JAはこの事業を通じて、農家の高齢化や担い手確保などの課題解決に対して、園芸品目生産者の労働力支援につなげ、生産規模拡大を促したい考えです。

 「朝倉さんしょ」の収穫時期は5月中旬から3週間ほどで、短く人手がいる作業です。収量を確保し、高い品質で出荷するためには適期に収穫するのが重要で、他の農産物も栽培する複合経営を行う農家にとって、農作業の時期が重なることが課題でした。この問題を解決し、障がい者の自立支援にもつなげられる農福連携事業に向け、今年2月から県や朝来市、JAが協力して打ち合わせを進めてきました。

 収穫作業には朝来市の福祉施設「あさご社会福祉協議会あさごふれ愛の郷あおぞら」が協力し、2つの農家・生産者グループのもとで実証し、出来高制で報酬を支払いました。朝倉さんしょ60本に加え、水稲を8ha栽培する梶原泰輔さんは「わたしは田植えに集中でき、朝倉さんしょは適期収穫を委託できるので、工賃を支払っても来てもらえるメリットは大きい。継続的に収穫の人手を確保できれば、安心して規模拡大のための新植ができる」と話しました。