鳥獣害に負けるな 集落ぐるみで強化を 効果的な事例を共有 但馬広域営農団地運営協議会
JAたじまや行政などでつくる但馬広域営農団地運営協議会は10月28日、養父市で鳥獣害防止対策研修会を開きました。個人での「守り」の対策ではなく、集落ぐるみでの「攻め」の対策とすることに加え、獣害対策を地域主体で行った事例を学びました。
但馬全域から、集落の農会長や区長、農産物の生産部会員ら約200人が参加しました。兵庫県森林動物研究センターの尾畑俊彦森林動物専門員が「一人ひとりの力を集めて」をテーマに講演しました。クマの生態や農業被害への対策を伝え、獣害に負けない集落にするためには「みんなで知恵と力を出し合って大きな力にしていくことが大事」であることを伝えました。
特別講演として上郡町農事組合法人ファーム・円心の河野雅晴代表理事と兵庫県立大学の山端直人教授が講演を行いました。河野代表理事は「上郡町赤松地域獣害対策の取組について」と題し、地域ぐるみで取り組んだ令和2年から令和6年までの獣害対策活動を共有しました。取り組み結果に基づいて、効果的なワナの設置や防護・捕獲技術の向上などの定着してきた獣害対策活動を持続的に行っていくことが重要であることを報告しました。
山端教授は「営農を続けるために必要な獣害対策とそのポイント」と題して地域主体で獣害対策を行っているモデル集落を紹介しました。正しい対策をすれば「必ず成果は出る」と伝え、重要なのは集落ぐるみで「護る、獲る、共有する」ことが大事であると訴えました。
参加者は「集落ぐるみで新たな害獣対策に取り組み、被害ゼロを目指したい」と話しました。
当日は鳥獣害対策資材メーカーが電気柵など獣害対策用の資材を展示し、参加者はメーカー社員から熱心に説明を聞きました。