サンショウの若葉「木の芽」出荷開始 爽やかな香りと高い鮮度で卸から評判

250404サンショウの若葉「木の芽」出荷開始、爽やかな香りと高い鮮度で卸から評判、兵庫・JAたじま.jpg

 JAたじま管内では、佃煮や料理の彩りとして使われるサンショウの若葉「木の芽」の出荷が始まっています。3月中続いた低温のため平年より1週間ほど生育は遅れましたが、雹や獣の被害はなく品質の高い状態で収穫を迎えています。インバウンド(訪日外国人)需要の高まりにより、京都の市場や佃煮の製造業者を中心に出荷を待ち望まれています。

 出荷は4月2日から始まりました。木の芽は、美方郡内の生産者で構成される香住野菜生産組合山椒部会(27戸)が栽培を行っています。4月中旬に出荷ピークを迎え、5月上旬まで続きます。出荷量は平年並みの3,500箱の予定です。

単価は、令和2年から右肩上がりとなっています。令和6年は1箱(200g2,218円で、令和7年はさらに高値になる見込みです。

 木の芽は木箱に入れて出荷されます。木箱ごと浸水することで安定した湿度を保つことができます。濡れた紙で包むと蒸れて品質が落ちてしまうことから、木箱が出荷に適しています。また、栽培時はキズをつけないよう根元から丁寧に採ることで良い状態を保っています。このような徹底された品質管理の結果、卸先から高い評判の獲得につながっています。

 同部会の岡辻善守部会長は「今年はキズがなく順調に育ってくれている。春一番の海風による影響に注意しながら、品質の良いものをお届けしたい」と話しました。

 同部会では、一昨年から出荷を始めた「花山椒(さんしょう)」を、令和7年はJAたじまの直売所「ファーマーズマーケットたじまんま」のオンラインショップで期間限定販売しています。爽やかな香りと辛みのある味が特徴で、しゃぶしゃぶのお肉料理や鍋物に添えると、やわらかく優雅な風味を堪能できます。1パック(50g8,980円からの販売となっており、農家所得の向上と販路の拡大が期待されます。