コウノトリ育むお米の産地で生消交流
コウノトリ育むお米生産部会は9月23日、株式会社トーホーストア(神戸市)の消費者らを招き、関係者らと一緒に稲刈りなどの農作業を通じて、自然環境や生物多様性に配慮した「コウノトリ育むお米」の理念への理解と交流を深めました。
同社が展開するスーパーマーケットでは、兵庫県内の全店でコウノトリ育むお米を取り扱っています。化学肥料を使わず、農薬を慣行の75%以上減らして栽培する同米は、安全・安心な特別栽培米コシヒカリ。食の安全性に加え、独自の水管理などから水田に生きる生きものを増やしコウノトリと人が共生できる環境づくりを実践する農法であることから、環境保全への貢献などに関心の高い消費者を中心に好評で、取扱量は年々増えています。
同米の産地や食卓に届くまでの過程を消費者に伝えるため、同社では平成22年から産地での稲刈り体験ツアーを実施。今年は「トーホーストア稲刈り体験とコウノトリ見学ツアー」として、神戸市の消費者親子ら5組19人が参加しました。参加者らは、同米生産者から稲刈り鎌の使い方や注意点を教わった後、水田に入り生産者やJA職員に教わりながら稲を一株一株丁寧に刈り取りました。また、同米を栽培する水田や周辺の水路にいる多くの生きものを観察するなどして、同米の農法が果たす役割やその効果を実感していました。
ツアーに参加した親子は、「農作業の大変さや栽培への思いを感じられた。これからも、コウノトリ育むお米を食べることで産地や生産者を応援したい」と話していました。
同部会の大原博幸部会長は、「産地を訪れることで、普段食べているお米はどんな人がどんな思いで作っているのか直接会って知ることができる。農作業を体験して、産地やお米への愛着が増したらうれしい」と述べました。
同社取締役商品部長の小木曽正さんは、「おいしいお米を味わって、その生産現場を体験することで、改めて食の大切さを感じてほしい」と話していました。