「たじまピーマン」出荷スタート
JAたじまが特産振興の重点品目として、但馬全域で生産される夏秋ピーマン「たじまピーマン」の出荷が例年並みの6月8日から始まりました。出荷されたピーマンは自動選別包装施設(養父市八鹿町宿南)で選果、計量、包装されます。11月下旬まで主に京阪神や地元の市場に出荷されます。昨年度は約580トン出荷し、今年度は70トン増の約650トンの出荷を目指しています。
JAたじまのピーマン協議会では、2020年度173人が約10.8ヘクタールの圃場(ほじょう)で栽培しています。今年度は雪が少なく病害虫の発生が見られましたが、品質は良好です。
同協議会が導入を進める「拍動かん水装置」は、日射量に応じたかん水を自動で行います。ピーマン1本当たりの収量が未設置の圃場より約1~2割増期待できます。かん水と同時に肥料の散布も可能で、高品質なピーマンの安定的な生産と作業の省力化が期待できます。
ピーマンの栽培を始めて2年目の豊岡市但東町の井上孝士さんは、以前大阪で就職していましたが、地元の生産者が開いたセミナーを聞いたことをきっかけにUターン就農をきめました。昨年度より約2倍の26アールの圃場で約1800本定植。また、拍動かん水装置も1台から2台に増やしたため、収穫量の増加が期待できます。早朝の涼しいうちに色づきや形、大きさを見ながら一つ一つ丁寧に収穫します。井上さんは「自分の裁量でやっていきたい。将来的には人員を増やし、3000本定植できるように頑張りたい」と話しました。