特産のたじまピーマン 出荷スタート 650トン目指す
但馬地域は、夏秋ピーマンの関西最大級の産地です。JAたじまが特産振興の重点品目として掲げている「たじまピーマン」の今季の出荷が、例年並みの6月7日から始まりました。今季は夜温が低く昨年より生育が少し鈍いですが、品質は良好です。今後、気温が上がるとさらに良質なピーマンの安定的な出荷が見込まれます。11月下旬まで主に京阪神や地元の市場に、昨年より90トン増の約650トンの出荷を目指します。
JAたじまピーマン協議会では、今季会員173人が但馬全域で約11.7ヘクタールのほ場で栽培しています。7支部からなる同協議会の昨季の販売高は約2億2千万円でした。但東支部だけで初めて1億円を超えました。同支部の昨季の1本あたりの収量は、全体平均より1.3キロ増の7.0キロでした。
同支部でピーマン栽培を始めて6年目の能勢明宏さんは、今季34アールのほ場に約2400本作付けしました。拍動かん水装置を利用することで、ソーラーパネルで日射量に応じてかん水と同時に肥料の散布も可能で、品質と収量の向上が期待できます。
飲食業界で働いていた能勢さんは、「おいしい料理を作るより、おいしい野菜を育てたい」という思いから就農を決意しました。北海道の農業法人で働いた後、地元である但東町でピーマン栽培を始めました。能勢さんは「収量も多く、品質の良いピーマンを作りたい。売上高が1千万円を目標に作業していきたい」と意気込みを語りました。