岩津ねぎの栽培面積拡げよう 生産者大会で決議

2018.03.16

 JAたじま岩津ねぎ部会は平成30年度、岩津ねぎの更なる振興へ、生産農家250戸、栽培面積30haの目標を掲げました。栽培講習会への参加による栽培技術の向上、計画的出荷の実践による安定供給と、積極的な仲間づくりをすすめ、生産者全員が産地の代表者という意識を持って高品質な岩津ねぎを全国へ届けます。3月15日に和田山支店で開いた29年度の生産者大会には、生産者、行政職員、市場関係者やJA役職員ら約110人が出席。29年度の出荷・販売の状況を振り返り、30年度の栽培、振興に向けて意思を統一しました。

 同部会が生産する岩津ねぎは、柔らかくて甘みが強く、青葉から白根まで余すところなく食べられるのが特徴。同部会では今季、部会員180人が23.5haで栽培しました。今季は、生産者の丁寧な管理で9月までは順調に生育。平年以上の収量と高品質を見込んでいたが、その後の長雨と台風の影響で生育が停滞。強風による曲がりが多く発生しました。また、出荷の最盛期には冷え込みが厳しく、一部では凍害が見られたことなどから、出荷量が大幅に減少。初出荷から2月下旬までで、昨季を12t下回る約101tでした。

 大会では、同部会の荒川欣也部会長が、「天候の影響は大きいが、品質の均一化や出荷量の増加に向けて、それぞれ改善できることがある。先人が長年かけて培ってきた岩津ねぎのブランドに誇りを持って栽培に励んでほしい」とあいさつ。同JAの山下正明常務理事が、「JAでは岩津ねぎを魅力ある地域重点品目として振興している。次年度へ課題を改善し、販売に一層注力していく」と話しました。

180315seisansyataikai.jpg また、生産者の栽培意欲、生産技術と品質の向上を目的に開く岩津ねぎ品評会の入賞者を表彰。朝来農業改良普及センターの鍋谷敏明所長や同部会の荒川部会長ら審査員9人が、ほ場の管理や生育具合、出荷調製の形態などを総合的に審査し、最も優れた生産者として最優秀賞の兵庫県知事賞に朝来市の嵯峨山義博さん(写真)を選びました。嵯峨山さんは、「排水対策や土寄せ作業をしっかりと行ってきた。台風の影響で栽培、出荷には苦労したが、努力が評価されてうれしい」と喜びを語りました。

 

 そのほかの入賞者は次のとおりです。

優秀賞(朝来市長賞)=枚田 昌樹さん(朝来市和田山町)

同 賞(朝来農林振興事務所長賞)=谷口 喜代司さん(朝来市)

同 賞(朝来農業改良普及センター所長賞)=坂本 茂樹さん(朝来市和田山町)

同 賞(兵庫県農業協同組合中央会長賞)=築山 護さん(朝来市和田山町)

同 賞(全国農業協同組合連合会兵庫県本部賞)=池野 常夫さん(朝来市)

同 賞(たじま農業協同組合長賞)=尾川 賢一さん(朝来市和田山町)

優良賞(JAたじま岩津ねぎ部会長賞)=太田 敏夫さん(朝来市)、中島 重夫さん(朝来市山東町)、小山 政野さん(朝来市山東町)、大海 毅さん(朝来市和田山町)