雪害の「岩津ねぎ」今シーズンのみ出荷規格を緩和へ
朝来市は昨年末の記録的な大雪で、最盛期を迎えたJAたじまの地域振興品目「岩津ねぎ」の被害が深刻です。被害を受けた岩津ねぎの出荷を継続するため、JAたじま岩津ねぎ部会や朝来市岩津ねぎ生産組合の役員、JA、行政で構成する朝来市岩津ねぎ産地協議会は1月26日、和田山営農生活センター農業倉庫で検討会を開き出荷基準の緩和を決めました。
朝来市では、令和3年12月の最も多い時で、24時間降雪量が71㎝に達し、観測史上最多を記録しました。生産者の約6割のほ場が被害を受けました。今も出荷は続いていますが、防雪ネットをしているほ場でも被害が見られ、出荷数量は激減しています。出荷時期後半に向け、被害を受けた岩津ねぎの緩和出荷規格を設けました。
検討会には、同協議会員ら約20人が参加しました。JA職員が従来の規格に対して規格の緩和内容や調製方法を提案しました。従来の岩津ねぎは全長70~90㎝、軟白部の長さが25㎝以上で、葉の枚数は2~3枚などの出荷規格を定めています。今回特別に設けた緩和出荷規格では、軟白部の長さは従来通り25㎝以上とした上で、傷みが激しい葉は除去し、全長60㎝以上、葉の枚数は1.5枚以上で「秀品」として出荷を認めることとしました。
同部会の荒川欣也部会長は「雪除け用資材でも防ぎきれないような大雪で、被害もたくさん聞いているが、岩津ねぎを待つ消費者に届けられるよう1箱でも多くの出荷をお願いしたい」と話しました。