但馬牛引き合い強まる 子牛せり市開催
年末に向けて、「但馬牛」子牛の需要が高まっています。JAたじまが10月11日に但馬家畜市場で開いた子牛せり市では、雌牛の平均価格が前回から6万904円上がり91万187円、去勢牛の平均価格は前回より2万8,490円高の97万6,578円となりました。市場全体の平均価格は前年より7,296円高の94万6,968円で、10月開催のせり市では同市場で最も高い価格となりました。JA職員は、「出荷不足で値が上がり肥育農家は大変だが、引き合いが最も強くなる12月まではこのまま高値が続きそうだ」と見込んでいます。
同市場では、「神戸ビーフ」「特産松阪牛」など銘柄和牛のもと牛となる但馬牛子牛のせり市を年9回開いています。
今回のせりには、淡路地域を除く兵庫県内の繁殖農家が生後7~10カ月の雌牛128頭、去勢牛159頭の合計287頭を上場。せり会場には、県内をはじめ、山形県、三重県や鳥取県などから多くの購買者が訪れました。
この日の総販売高は2億7,177万9,840円。最高価格は、美方郡香美町村岡区の井上哲也さんが出品した、父に「芳山土井」、母の父に「芳悠土井」の血統を持つ雌子牛。163万1,880円で競り落とされ、今年の最高価格を更新しました。
JA畜産課の村尾忠司課長は、「上場された子牛は全体的に斉一性があり月齢に合った発育と、但馬牛の特徴である被毛の良い子牛が出荷されていた。加えて、子牛の生産履歴情報のモニター表示やTSV2ワクチンの全頭投与等の取り組みが徐々に子牛の信頼性を高めていることと思う」と話していました。