但馬家畜市場で最高値を更新

 「神戸ビーフ」や「特産松阪牛」など高級牛肉のもと牛「但馬牛」を取り引きするJAたじまの但馬家畜市場は12月13日、子牛せり市を開き、市場価格が雌牛と去勢牛を合わせた市場全体の平均価格で96万9,348円(税込)を記録。平成27年11月に記録した95万1,490円を1万7,858円上回り、同市場の歴代最高価格を2年1カ月ぶりに更新しました。雌牛の平均価格は92万2,902円、去勢牛は100万8,207円と、ともに高値での相場となりました。繁殖農家のひとりは、「相場が高いからこそ、購買者の牛を見る目はとても厳しい。高くても買って良かったと思ってもらえる但馬牛を出品するよう、最大限努めねばならない」と気を引き締めます。

171213kousiiti.jpg 12月のせりは、年間で最も多い頭数が上場します。今回のせりには、淡路地域を除く兵庫県内の繁殖農家が生後7から11カ月齢の雌牛169頭、去勢牛202頭の合計371頭を上場。会場は、兵庫県内をはじめ滋賀県や三重県など銘柄和牛の産地から多くの購買者であふれました。

 この日の総販売高は3億5,962万8,120円。最高価格は美方郡香美町村岡区の上田伸也さんが出品した、父に「丸明波」、母の父に「福芳土井」の血統を持つ雌牛(写真)。今年最高値の183万8,160円で取り引きされました。

 去勢牛では、豊岡市の新田義孝さんが出品した、父に「丸宮土井」、母の父に「芳悠土井」の血統を持つ牛が119万2,320円で競り落とされました。

 同JA畜産課の村尾忠司課長は「上場された子牛は少し月齢の若い子牛も多かったが、肥育業者の購買意欲が高く活発な取引だった。雌子牛の繁殖用での地元保留も目立ち、将来を見た雌牛の更新を図っている」と話していました。