平均取引価格初の100万円超 但馬牛子牛せり
JAたじまの但馬家畜市場が4月11日に開いた「但馬牛」の子牛せり市で、平均取引価格が同市場で過去最高額の100万2,204円(税込)を記録しました。今までの最高額は、平成29年12月に開いたせり市での96万9,348円。それを3万2,856円上回り、同市場での100万円超えは初となりました。
和牛子牛の生産頭数が伸び悩む中、全国的に子牛の価格が高止まりしています。但馬家畜市場も例外ではなく、平均取引価格は一昨年同月比で21万4,525円の増、昨年同月比で18万840円の増と高騰が続いています。27年より子牛価格が上がり、繁殖農家からは喜びの声があがる一方、子牛を購入する肥育農家からは、仕入れコストの増加に対する不安の声がもれています。畜産部畜産課の村尾忠司課長は、「都市圏での神戸ビーフの需要の高まりにより、神戸ビーフの枝肉相場は4,000円/㎏以上で取引されている。現時点で神戸ビーフに認定されれば採算が取れるだろう」と話し、「神戸ビーフや松坂牛といったブランド牛の素牛となる但馬牛の素質は高い。今後もさらなる需要の高まりを期待する」と話していました。
せり市には、兵庫県内の繁殖農家が生後7~11カ月の雌牛87頭、去勢牛125頭の212頭の子牛を上場。4月は端境期で上場頭数が少なく、取引価格も他の月に比べて低い傾向にありますが、100万円台での取引が続出。朝来市の宮田貴身仁さんが上場した、父牛に「丸宮土井」、母牛に「芳寛土井」の血統を持つ去勢牛が、この日の最高取引価格125万6,040円で落札されました。