但馬牛子牛せり 平均価格の最高値を更新 今年度3回目

180912kousiseri.jpg JAたじまが9月12日に但馬家畜市場で開いた「但馬牛」の子牛せり市で、雌牛と去勢牛を合せた1頭あたりの平均価格が、過去最高額の107万9,185円(税込)を記録しました。前回7月市より6万7,427円高と大きく上げ、30年度になってから最高値の更新を繰り返しています。市場関係者は、「神戸ビーフの枝肉の需要の高まりもあり農家の購買意欲は旺盛で、今月市は上場子牛のバラツキも少なく肥育農家も購買しやすくて高い値が付いたのでは」と話していました。同市場では、昨年9月市から今月市にかけて10回連続で平均価格が90万円を超えるなど高値の相場が続いています。

 せり市には、兵庫県内の繁殖農家が生後7~11カ月の雌牛113頭、去勢牛160頭の計273頭を上場。「神戸ビーフ」や「特産松阪牛」などのブランド牛の素牛となる但馬牛を買求め、県内だけでなく三重県や滋賀県など銘柄和牛の産地から多くの購買者が訪れました。販売総額は2億9,461万7,520円。香美町の井上哲也さんが出品した父牛に「芳悠土井」、母の父牛に「菊俊土井」の血統を持つ雌牛が、この日の最高価格162万7,560円で競り落とされました。

 畜産課の村尾忠司課長は、「この高値の要因は神戸ビーフ人気と但馬牛の子牛の供給不足であり、上場頭数が増えないと子牛価格は高止まりすると思われる。JAたじまでは上場子牛を確保すべく、畜産クラスター事業で農家の繁殖牛舎整備に取り組んでいるが、現状は頭数を維持するのがやっとである。今後、年末に向け雌の子牛価格がさらに上昇すると思われる」と話しています。